Ca-02.
むぎ・
牟岐・武芸
麦・ムギ
漢語:
麦バク
[万葉集記事]
12-3096 |
14-3537 |
の2首 |
(一)12-3096 |
前書: |
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木巨木若越尓 |
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馬柵越しに麦はむ駒ののらゆれどなほし恋しく思いかてなく |
(二)14-3537 |
前書: |
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久敝胡之尓 |
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柵越しに麦食む子馬のはつはつに相見し子らしあやに愛しも |
注釈
(一)
はむ(食む)=①食べる、飲む。②魚が水面へ出てぱくぱくと口を開ける。③損なう、害する。④俸禄・知行などを受ける。
のら=野原、"ら"は接尾語。
ゆれ=上代の助動詞"ゆ"(動作の時間的に関するの未然形
なほし=猶し、ますます、やはり、 全く。"し"は副助詞。
かてなく=果てなく、"かて"は家畜の糧秣のことで、これに懸ている。
(二)
はつはつに=僅かに、かすかに、
あやに=驚くほど。
かなし=①[愛し]いとおしい、かわいい、心がひかれる、おもしろい、みごとあった、感にたえない。②[悲し][哀し]嘆かわしい。生前の人を哀悼する。可哀想だ、気の毒に、貧しい、いまいましいこと。
[概説]
麦むぎは、小麦・大麦など、イネ科の植物で、その子実が食用になるものと、類疑する植物数種あり。日本の最古典である<古事記><日本書紀>に誘記されているのは、夫々「大宜津比売神」と「保食神ウケモチノカミ」の神の名前は違うが、その死屍の陰ホトより生まれたとしている。それは、麦の種子は脱穀しても真中を通る殻筋が残るその形から、女性の陰を見立てたのであろう。この古文の麦は大麦か小麦か判らないが、和歌山県太田黒遺跡(奈良時代)から発見されたのはその両方であり、万葉集時代以前に中華国から伝来していて日本で栽培されていたと認められる。
<古事記 |
速須佐之男命 |
<日本書紀 |
天照大神、復遣ニ天熊人ー往看之、是時保食神実已死矣、唯有ニ其神之頂化為ニ牛馬ー、 乃以ニ粟稗麦豆ー、為ニ陸田種子ー、 |
イネ科の植物は全部無毒(寄生菌に猛毒のものがある)であって、その子実は澱粉質で栄養分に富み、保存性がよいので、人類の食料として太古より大いに役立っきた。其のうちムギは、コメ・トウモロコシ(新大陸)と共に人類の三大穀物の一つに数えることができる。
日本では、穀類を粒のまま炊飯して食用にするのが主流であつて、西欧の様に一旦粉末に挽いて調理することは少い。ムギ類は外殻を剥いても割筋が除けないので消化が悪い。そこで粒の侭では、圧押や裂割して供する。勿論、粉末にした麦粉を饂飩・蒸饅にしても食するが、パン、それにパスタ・ナンといったものは一旦粉に挽いて加工するが世界の大系である。
ただ、ムギといってもその種類は非常に多く、栽培する土地の風土に合った数種がある。主なものはコムギ・オオムギ・ライムギ・エンパク(オートムギ、カラスムギ)の4種類で、これらの祖先は雑草であったものを人間が収穫の良いものを選択して長年月栽培しているうちに改良されていったと思われる。ムギ類は何れも一年性植物であるが、秋に種子が発芽し冬を越して春になってから緑を増し、出穂し、晩春に成熟して枯死する。此のような生態は地中海型気候に会ったもので、事実パレスチナからイランにかけて野生の原種ムギがあるそうである。この地帯は考古学者にとっては母里郷ともいえる地帯で遺跡の発掘が行われているが、ムギ農耕の文化を裏付ける資料が多く発掘されている。ただし、東欧からロシアにかけての寒い国では春播・秋収穫のライムギ、カラスムギに替わっている。
考古学上で最古の麦は、エジプトのアスワン湖近くで発掘された炭化オオムギ粒で、時代は18,300~17,000年前の後期石器時代のものと鑑定された。氷河期といってもエジプトでは太陽直下で、その熱砂によってムギを炒って食べたのではないかと中尾佐助教授は述べている。「欽定英訳清書」(1611)に
Parvhed corn
という言葉が5回も出ており、今でもチベットでハダカムギを砂炒して製粉しツァンバにして食しているそうである。先土器新石器時代(BC7500~6500年)に至り、ムギの栽培から収穫、加工、製パンに至る食材加工過程が完成したことを証明可能である。この時代の遺跡から石の磨り臼や石製の杵が出土しているし、コムギ粉の練った団子を側壁に張り付けて焼く竈も発見されている。この型式の竈は現在もアフリカ地中海沿岸からインド、ロシアのウスベクまで広い地方で見ることが出来る。かくしてオオムギとコムギが主食化してゆくのであるが、出土例からみてオオムギが先であったようで、新石器時代にコムギに展開されていったようである。エンパクとライムギはもともと麦の栽培の雑草として紛れ込んでいたものが、寒さに強い性質があって欧州の山岳地帯や寒冷地で作物化された。日本の水田では雑草が育ち易い傾向があり、徹底的に雑草を撲滅する精神で農作業が行われるが、欧州では雑草の種も一緒に収穫し粉にして食べてしまうという気質であるから、世界のムギ畑には色んな雑草が混入していて別に気にもかけない。厄介なのは雑草でなく黒穂病で、この麦角菌Claviceps
purpurreaに犯された麦を食すると手足がかいめ壊疽するので非常に恐れられている。
中国では、韻イン(BC1600~1100頃)の甲骨文字に"麦"の文字が見つかっている。恐らくその前の夏(BC2070~16001頃)朝にトルコと交流があったことが証明されているから、麦の渡来はずっと以前かも知れない。漢(BC202~AC220)にはシルクロードが通行できるようになって"小麦"という字が登場してくる。中国では西方がらまず大麦、次いで小麦が齎入したのであるが、米があったので主食の地位にならなかったが、麺と饅として共存することになった。
日本には、時期は正確に指定できないが、冒記のように神武時代から来存していたもので、大和朝以前に大陸と交流のあったことを示す証拠である。穀物を粉にする石臼は<日本書紀>に「碾磑」の文字が見えるから、八世紀の頃に知られていた筈であるが、日本で粉食の習慣は発達しなかった。気候的にムギを生産するに適さなかった為もあったが、日本では別により美味しい米があったので、ムギは「貧乏者の餌」の評価しかならなかつた。
世界で食用に栽培される麦は、大凡
コムギ350Mt,
オオムギ150Mt,ライムギ30Mt,
エンパク50Mt,で農業の栽培植物の第1位を位置している。
食用の麦類を、分かりやすく分類すると、
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Triticum |
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普通コムギ |
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コムギ |
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T.vulgen |
パン、ウドン |
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デュラコムギ |
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T.durum |
マカロニ |
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六条種 |
押麦、 |
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カワムギ |
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オオムギ |
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二条種 |
ビール、焼酎、飼料 |
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ハダカムギ |
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味噌、押麦、 |
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ライムギ |
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Secale |
ウオッカ、黒パン |
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エンパク |
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Avena |
オートミル |
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1. コムギ Triticum
aestivum L.
コムギwheatはパンを主食とする欧米では重要な穀物で,世界の農作物のうちで最大の耕作面積をもつ。コムギの澱粉にはアミローズ(ブドウ糖が直鎖状)と、アミロペクチン(ブドウ糖が分岐状)とかあり、アミローズの低いほどデンプンの老化が起きにくい。澱粉の老化は加熱して糊化した後放置すると再び元に戻る性質のことをいうので、老化澱粉は口当たりが悪い。
アミローズ含量 農林61号
31.8% 関東107号
20.9% 谷系A6099
17.7% 谷系H1881号
0.4%
谷系H1884号
0.4%
小麦粉には澱粉の外にグルテンを含み、この含量の高いものは捏ねたとき粘りがあり強力粉といい、反対に粘りの小さいものを薄力粉と称しウドンを製するに適する。また硬質粉と仕分けされるのは結晶体(蛋白質が内部に澱粉を包含してガラス破片状にみえる)か多く含まれる小麦のことである。硬質粉はパンを造るに適し、軟質コムギはマカロニを造るに適している。市販の小麦粉には強力粉とか軟質粉とか表示してある。イタリアはマカロニの名産地であるほどに、パスタを造る小麦粉に非常にうるさい。
パンコムギ |
Triticum aestivum |
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フタツブコムギ |
Triticum dicoccoides |
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ヒトツブコムギ |
T.monococcum |
マカロニコムギ |
T.durum |
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リベットコムギ(イギリスコムギ) |
T.tugidum |
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ポーランドコムギ |
T.polanicum |
2.
オオムギ 六条種Hordeum
vulgare L. 二条種Hordeum
distichum L.
オオムギbarleyは穂の条性、粒の皮裸、穂軸の脆さ程度によって概ね次ぎのように分類され、原産地は、六条種は中国の奥地、二条種は中央アジアとされている。主な栽培地はロシア、中華国、フランスである。カワムギはハダカムギに比べて耐寒性があるので、我が国では関東以北はカワムギを東海道・近畿以西はハダカムギを栽培している。六条種は食用および飼料用に用いられ、二条種は飼料の他ビール、ウィスキーの原料に用いられる。
オオムギの粒をそのまま炊飯し食すると、種皮があって消化が悪いので、押麦また割麦としたものを煮炊きする。米と混ぜて炊飯する場合は、麦の方が早く蒸けるので、米だけを先に熱し、少ししてから麦を加える。麦飯は冷えると不味くなり、また早く饐えるので暖かいうちに食したほうがよい。
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カワムギ(六条種、二条種) |
オオムギ |
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ハダカムギ(六条種、二条種)ビールムギ |
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一般にオオムギで、カワムギという場合六条種カワムギを指し、二条種カワムギはビールムギと称する。一般にハダカムギという場合は六条種ハダカムギを指し、二条ハダカムギはまれである。
3.
ライムギ Secale.cereale
L.
ライムギryeは耐寒性が強く、世界の主生産地はロシアであり、ポーランドが次ぐ。栽培種の原産地は西アジアである。ウィスキーやウオッカの醸造原料であり、黒パンの原料でもある。
野生種 |
S.fragile |
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栽培種 |
S.cereale |
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S.montanm |
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S.vavilov |
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S.africanum |
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4.
エンパク Avena
sativa L. カラスムギ
エンパクoatは染色体数によって次の3グループに分類される。
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染色体数 |
染色体数 |
染色体数 |
野生種 |
A.Wiestili |
A.barbata |
A.fatua |
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A.Ludoviciana |
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A.sterilis |
栽培種 |
A.strigosa |
A.abissinica |
A.sativa |
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A.brevis |
A.Schimperi |
A.nuda |
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A.nudabrevis |
A.Hildebrante |
A.byzantina |
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A.Brauni |
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原産地は、コーカサス・中華国・北アフリカ・欧州西部などの地理的他言説が採られる。オートミルの食料、飼料に利用され、生産地はロシア・アメリカ・カナダ・中国である。
5. ドクムギ
ドクムギとは恐ろしい名前であるが、この名の麦を食う地方がある。実は黒穂菌に犯された麦はアルカロイド"テムリン"を含み、これが抹消血管を断切する病気を引き起こす。ドクムギというのはLolium属の和名であって、勿論、黒穂菌に罹病している麦は危ないけれども、そうでない麦は食して構わない。麦粒を水洗して、浮く麦粒を捨て、また浮く麦粒のあるロットは炊飯しない。
ドクムギ |
Lolium. |
毒*花穂に寄生する菌がアルカロイド"テムリン" |
ネズミムギ |
L.multiflorum |
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ホソムギ |
L.perenne |
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ムギは10~11月に播種し、5~6月頃成熟し、収穫に入る(麦秋)、即ち冬季栽培植物であるので、ところによっては米と重ねて二毛作をしている農家がある。しかし、麦作は西欧のほうが広大な土地に省力栽培を執っているので、価格的に日本は太刀打ち出来ない。西欧はパンの食文化が長かったから、麦の種類も多様にあるが、基本的には畑土地を3等分して1箇所は休耕して牧畜する農耕法をとっている。
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<日本釈名 |
麦 他の穀は一度からを去てよし、麦はからを去て後度々皮をむき搗きて後食とする故にむきと云、 |
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<大和本草 |
麦 斎民要術 |
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<倭訓栞 |
麦 |
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<成形図説 |
牟義 凡大麦の種類無慮三十余品あり、穂の直立するあり、垂るあり、芒亦長短ありね大麦は芒総て長く其実亦太し、穂房に四角六角等の粒あり、角の多きほど取実も随て夥し…又麦種の中にも実知子ミシリコは地供を踏ず取実最も饒し、凡麦粟の類、土地がらの実秀◆を妨ず、成実あるを地を踏まずといふ、又些小麦チンチクリはその実極て細し、小麦に似て味亦よし、又紫麦、紺屋麦ともいふ、禾穂紫色染屋の紫染に用ふるものあり、 |
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<延喜式 |
凡諸国送納調書並請ニ受京庫ー雑物積ニ貯寮庫ー、支ニ配雑用…大麦一石、小麦十石 |
大麦 |
<重修本草綱目啓蒙 |
大麦、カチカタ、フトムギ、オホムギ、一名特麦、飯麦、牙立、牧麦 苗小麦より大にして、其米は専ら飯に炊き、又麺となすべし、其品凡五十余種あり。 |
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<成形図説 |
牟義、 |
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<重修本草綱目啓蒙 |
小麦、マムギ、コムギ、ムギ、トシコシグサ、麦一名布亥、山空山同子、芒穀 味 宿麦 首種 禾爵 義麦 小麦は苗大麦より小く、穂も亦小し、穂に四稜六稜の別あり、その芒ある者を 虫呉蚣麦と云、芒なき物を火焼麦と云、和名ボウズムキ、シロボウズ、アカボウズの品あり、佐渡にてはシロボウシ、アカボウシと云、小麦の品凡五十余種あり、小麦は飯に炊かず、但磨して麺となす、…
増、此処に小麦は苗大麦より小く穂も亦小しと雖も、小麦は葉狭く茎細く勁して、其の苗大麦より高きこと二尺許、又小麦の品総て五十余種と雖も、これは裸麦を混淆するなり、裸麦は数十品あれども、小麦は十品に盈たず、中略 |
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<本草和名 |
小麦、女麦曲、一名麦完子、黄蒸、一名黄衣、和名古牟岐、 |
裸麦 |
<重修本草綱目啓蒙 |
小麦
増、中略 |
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<農事余話 |
麦 ムケヤスと云う麦は、大麦よりは味はひ小し劣れども、搗くにたやすければ、今は多く此のムケヤスを栽る事となれり、其作り方大麦に同じ、この者は中古弘法大師唐土より種を取りて帰朝 せりとか云い伝ふ、 |
カラスムギ |
<東雅 |
禾廣麦カラスムギ 倭名抄に禾廣麦以作〓蘗者也、カラスムギといふと註せり、カラスと はクロシといふ語の転ぜしなり、其の実の黒きをいふ、 |
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<庖厨備用倭名本草 |
カラスムギ 禾廣麦 倭名抄にカラスムギ、多識編今案にアオムギ、考ニ本草ー、西川人は食す、山東河北人は正月に種を春禾廣となづく、形状は大麦と相似たり、元升曰、カラスムギは種ずして麦中に自生して麦を妨ぐ、故に農人これを引すつ、其茎葉は大麦の如くにてやや大なり、其麦粒は小麦粒の如し、本草の註には人種を食すといへり、故に多識編にアヲムギと名づけてカラスムギをば雀麦の和名に付たり、雀麦は下文にみえたり、和名はシネイと云うべし、禾廣麦はカラスムギなるべし、 |
雀麦 |
<紀伊続風土記 |
雀麦ジチンコ 燕麦ナツノチャヒキムキ 本草和歌山にてチャヒキクサ |
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<古名録 |
須須无支 漢名燕麦 |
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<庖厨備用倭名本草 |
雀麦シャクバク・シチイ |
西洋麦 |
<牧民金鑑 |
寛政十二年三月十九日 西洋麦九升 |
註、西洋麦とは如何なる種がよく判らない。ただ上記邦国古典は各種麦が紹介されてのに、ライ麦が見えない。
【植物]
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オオムギ Hordeum
vulgare
L.
フトムギ、カチカタ
秋蒔、五月ころ収穫の栽培一年草。茎は束生し、高さ約70~100cmになる。葉は線形やや短く、斜行、やや白っぽい青緑色。茎の先に長さ4~8cmの穂状花序が出て小穂をつけるが、小穂には柄がなく軸の片側に3個ずつ集まって束生するので両側合わせると6列に並ぶように見えるため六条オオムギともいう。1列には12~18個の小穂をつける。小穂には1個の小花があり、穎えいは2本の針となっている。花穎は楕円状卵形で背面はまるく、5本の脈があり、先は長い芒のぎとなっている。子実は皮ムギでは内花穎に密着して離れにくいが、ハダカムギでは容易に脱落する(ハダカムギはオオムギの改良変種である)。六条オオムギは耐寒性が弱く日本で多くみられる早生型である。四条オオムギvar.Vulgareでは6列の小穂が3個ずつ平行にならぶので、穂が四角形に見える。耐寒性がありヨーロッパで主に栽培される。オオムギを精白したものが丸ムギで、麹や飴を作るに用いる。普通食用にする押し麦は、蒸気で少し軟化してからローラーで押し潰したもので、偏平な形をして真ん中に通称褌ふんどしという溝筋がある。麦飯は消化が早くヴィタミンB1が高い故に脚気や高血圧病の食事療法に採るが、最近は貧乏人よりも健康食として摂する方が多い。
[補説]
1.
オオムギ属には約20種類がある。帰化野生植物のムギクサH.murinumをみるとオオムギそっくりの格好をしている。栽培種のオオムギはH.spontaneumからヤバネオオムギが、H.agriorithonからロクジョウオオムギが派出したと考えられる。
2.オオムギの、一つの小穂は1個の花から為っており、苞頴ホウエイは長針型。芒ノギは長く針状に発達している。
3.ハダカムギはオオムギから改良されたものである。普通、内外の花頴と果実が癒着しているが、ハダカムギは成熟時にこれが離れる
②
ヤバネオオムギ
H.distichum
L.
オオムギでも別の系統からきており、3個並んだ小穂の両側の2個は退化し中央の1個だけが芒があって稔り、2列に並んだ偏平な形になるので、二条オオムギとも呼ばれる。草丈は高く1~1.5mになり、小穂の芒も15cmと長く、子実もやや大きい。ドイツからベルギー・デンマーク辺りに栽培され、この麦芽でビールを製造するので、ビールムギとも呼ばれる。因に、ベルギービールはドイツビールと共に世界的に有名である。麦芽maltは麦の殻付のものに、水を降っておくと発芽するから、芽だしして2~3日のものを少し乾かして用いる。糖分をアルコールに変性する酵母を含む。
[補説]
二条オオムギ、3個の小穂のうち中央の1個しか実らないので、相対する2列だけが発達し、偏平に見える。ピールの醸造のときの麦芽用にするので、ビールムギとよんでいる。
四条オオムギ、各節3個の小穂が実り6粒が並んでいるので、四角に実ったように見える。外国でよく栽培される品種で、家畜の飼料に主に用いる。
六条オオムギ
各節3個の小穂がすべて実るので、穂が六角形に見える。我が国のオオムギはこの種であり、ハダカムギにも四条と六条がある。
③
ライムギ
Secale cereale
L.
クロムギ、ナツコムギ
秋蒔ryeと春播ryeがあり、ドイツからロシアにかけて寒い地方にて栽培される。茎は5~8に分束し、草丈1~1.5m、茎頂部に穂状花序をつける。葉は線状でやや短く、帯灰緑色。穂は長さ9~18cm、中軸の25から30節に無柄小穂をつける。小穂には2個の子実をつける。穎は針状で長さ1cm位、花穎はやや幅の広い披針型で長さ1~1.3cm芒の長さ約1.5cm。子実は8mmくらい、表面が褐色から紫褐色で背面に1本の溝がある。ライムギを挽いて作ったパンは褐色て通称クロパン、やや酸味があり、パサついた感じ。北ヨーロッパから中部にかけては黒パンで、この地方の人は白色の小麦パンをあまり好まない。栄養的にはライムギの方が蛋白質、ミネラル、ヴイタミンに優れている。この麦芽からウィスキーやウォッカをつくる。
[補説]
1.
本種は、刺激を与えると開花する。自然界では気象の変化が刺激となる。
2.
ライ麦に5品種ある。S.vaviloviiがライ麦の祖先で、現在のライ麦はS.turkestanicumを改良したものたろうと言わ
れている。
3.ライムギ属はコムギ属に近縁で、2属間で不稔性であるが、ライコムギという雑種ができる、
④
パンコムギ
Triticum aestivum
L.
コムキには特にヨーロッパで多年に栽培された重要な作物であるだけに、その系統も多いが、パンコムギaestivumはその代表で、狭義の小麦はこれを指す。畑地に栽培するが秋蒔コムギと春播コムギがある。発芽して本葉が5~6枚になったところで、分莇ぶんちょをさせるため麦踏みをする。茎は束生し、高さ60~100cmになる。葉はやや幅のある線形で、ムギの類では最も長く20~30cm鮮緑色。6月頃茎の先端から穂状花序を出し、その中軸のうえに15~30個の無柄小穂が左右2列に並ぶ。小穂は偏平で3~5個の小花があり、そのうちから1~3個が稔る。穎は卵形でボート形となり、先は尖る。花穎は幅のある卵型で7本の脈があり芒がでるがボウズムギには無い。子実は楕円形で長さ5mm、腹面に1本の溝があり、表皮は光沢のある褐色。
コムギには二粒系と一粒系があって、何れもヨーロッパ各地で栽培されている。マカロニコムギは蛋白質に富み粘りがあるから麺類の製造に適する。リベットコムギは逆に澱粉質に富み、ビール用である。ヒトツブコムギはスペインで栽培されている。
小麦の子実は、製粉して小麦粉とし、練ったときの粘りの程度によって、強力粉[パン・ぎょうざ・パイの皮・水団に用いる]、中力粉[うどん・ライスカレー・ホワイトソースなどに]、薄力粉[てんぷら・ホットケーキ・ピスケット・洋菓子などに]に向けられる。栄養成分は、澱粉75%,蛋白質9%,脂肪1%でVB1は0.1mg/100gである。小麦粉を布で包み、水を加えて捏ねると澱粉は布を通して排出され、後に粘質の塊がとれる、これがグルテン(麩素ふそ)であり、強力接着剤、グルタミン酸調味料の原料とし、またこの捏ねたものを型取してして焼いたものが麩である。
1. オオムギとコムギノ比較
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オオムギ |
コムギ |
小穂 |
1小穂は1花よりなる |
1小穂は5~6花よりなり、多くは3果が実る。頂端のものは実らない |
稈 |
あまり長くない |
細長い |
葉 |
濃緑色、短く表が上面を向く |
やや淡い緑、表が下面にむく |
苞顆 |
針状、芒が鋭く長い |
舟形、芒は長さ中庸 |
2.
ムキ類は秋に蒔種して、冬期間に成長し、晩春に収穫する。光周性はなく、温度の変化でつぼみが出来る。
3.
成長の途中で、倒れると葉鞘の下部から曲がって立ち上がる。と同時に節部から新根が発生し、地上部も分茲して新しい芽を出す。麦作で収量をあげる為に、麦踏みが行われる。
4.葉は基のところで裏返しになり、日光を受ける面は裏面である。この性質はイネ科の植物によく見られる。葉の表・裏ともにほぼ同数の気孔がある。葉耳ヨウジ(S→フワ)が発達する。
5.コムギの発祥地は京大木原均博士の現地調査でコーカサス地方であろうと推定され、タルホコムギ
Aegilops squarrosa
とノハラフタツブコムギ
Triticum
dicoccoides
の交配によって栽培種コムギが出来たと推定した。最近のゲノム分析からムギの祖先は、発祥の土地に分布している3種のコムギの雑種であり、2n=42,
3種のゲノムを二つずつもった6倍体相当数である。すなわち、カモジグサ類(2n=14)とイチリュウケイコムギ(2n=14)の間に、マカロニコムギのような4倍体相当数のニリュウケイコムギ(2n=28)ができ、それにそれにタルホコムギ(2n=14)が交配されて、6倍体相当数のパンコムギが出来たと解明された。
6.コムギ属Triticumには数種が栽培されている。
ヒトツブコムギ |
T.monococcum |
パンコムギより実粒が小さく偏平である。 |
エンマーコムギ |
T.diccum |
二粒系 |
マカロニーコムギ |
T.durum |
二粒系 強粘性の小麦粉が得られる。二粒系 |
リベットコムギ |
T.turgidum |
澱粉質 |
ポーランドコムギ |
T.polonicum |
旧式の品種、イタリア、エチオピアの一部で栽培 |
⑤
カラスムギ
Avena
fatua
L.
チャヒキグサ
荒れた土地に生える二年草、ヨーロッパの原産で、日本全土の畑地に帰化している。茎の高さ60~100cm。全体がやや柔らかく、葉は偏平でやや広い。15~30cmの円錐花序を出し、小穂は長さ約2cm緑色。花は6~7月の頃咲く。改良種;
マカラスムギ
A.sativa
L.
オートOatと呼ばれて北海道・東北で栽培されている。芒がなく花顆が大きい。
[補説]
1.花軸の先端に小穂がついて、下方に垂れる。
2.2つの苞頴は大形で、中に3,4個の花を包んでいる。外苞頴は黄色で楕円形、背面から曲った黒褐色の長い芒が出る。
[周辺]
麦は人類の重要な食料であり、相当古くから栽培されていたことが、発掘調査でわかっており、その後の品種改良でいろんな分化があったと想像される。麦の起源については、京都帝大木原博士などの研究が有名である。
食用麦を大別して、①オオムギ系②コムギ系③カラスムギ系④ライ麦系とあるが、人類の歴史と共に増収型へと変遷があった。コムギは原種はコーカサス・トルコ周縁地域での1粒系のエンマコムギTriticum
diccoum
Sch〓klであろうと推定され、これはBC6500年以前に栽培されていた形跡がある。これがBC6500年頃にイラク・シリア付近まで伝播し2粒系になり、野生で4粒系のものも見つかっている。これが後に6倍系のマカロニコムギ
English
Wheat[独
Rauhweizen]とパンコムギcommon
bread wheat[独
Saatweizen]に分化したと推定される。現在のパンコムギの主流はパンコムギ
Triticum
dicoccoides
Aaronshon(BC1000に出現)と交配したタルホコムギ
×
Aegilops
squarrosa
L.
である。
同時代のマカロニコムギはクルテン分が多くて捏ねたとき粘りが強い。
オオムギは野生2倍種矢羽オオムギ
Hordeum
spontaneum
C.koch
がアフガニスタン・イラン・コーカサスで見つかっており紀元7000年前に栽培されていたらしい。これが中国には神農時代(BC2700)に伝播し、確実な記録は殷時代(BC100)六条オオムギ
Hordeum
spontaneum
C.koch
である。我が国には弥生時代に渡来したと推定されるが、やはり確実なところは4世紀に朝鮮から導入されたとのことである。
ライムギrye[独
Roggen]はトルコ・イラン辺りに発生し、BC3000~2500年に栽培された。カラスムギcat[独
Hafer]も、同時代であり本種は比較的寒い地方で栽培される。
[名前]
[語源]
外の穀物は一度殻を去れば可食となるが、麦は幾度も皮を搗いて剥く。故に剥ムクの意。或いは三冬雪中にて萌えれば萌芽の略。或は (群)芒ムレノギの略。
[外語]
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英語 |
独語 |
仏語 |
西語 |
伊語 |
露語 |
オオムギ |
barley |
gerste |
orge |
cebada |
orzo |
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コムギ |
wheat |
weizen |
trigo |
[古語]
麦:牟伎、武芸、大麦:於保牟伎、大麦かちかた、加知加太、布渡牟伎ふとむぎ、
小麦:古无伎、真麦、万无伎、
<大言海>
大麦をもぎ、小麦をまむぎ、稈に芒なし因りて坊主麦、芒ありを髭麦という。。琉球ではムジと発音する。
[別名]
麦:麦草、去年草こぞそう、年越草。
大麦:牛麦、馬麦、唯麦、帽子麦。
小麦:団子麦、年穂麦、向き
[漢語]
麦:布亥、味、首種、ロ空ロ同子、宿麦、義麦、禾爵。
大麦:牙立、青科麦、特麦、飯麦、牟、麦牟。
小麦:
釆、
禾来。
[麦に関する古語]
麦回ムギコ、
麦
コムギコ、
漿粉ショウフ、麦夫ムギカス、麦芽バクガ、麦檗バクゲ、初熟麦アラザシ(青麦で作った菓子"枕草子")、禾ムギカラ、
浮麦ミナシムギ・シヒナムギ、麦奴クロコムギ・ムギノクロコ(和漢三才図会:麦圃の内に黒穂生ず、治ニ陽毒温毒熱発狂大渇ー)
[古典]
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<夫木抄巻8 |
おくるてふ蝉のはつ声聞くよりも今はとむぎを知りぬる |
よみひとしらず |
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みそのふに |
源 |
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種まきし |
藤原 |
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山がつの |
曾禰 |
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かりし穂の |
藤原 |
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<著聞集> |
贄殿ニエドノの別当なりける侍を召して、むぎに鰯合はせにて、ただ今調進すべき由、仰せられければ |
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<東海道名所記 |
宿 藤川や畠の麦に風ふけばたちて音なきむらさきの波 |
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<宇治拾遺物語 |
これも今むかし、ゐ中のちごのひえの山へ登りたりけるが、桜の目出度くさきたりけるに、風のはげしくふきけるをみて、桜の散らんはあがちにいかがせん、くるしからず、我てての作たる麦の花ちりて、実のいらざらんおもふがわびしきといひて… |
||||
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<うけらが花 |
浜田君の知りたまへる岩見国長浜のむらに、麦の八重穂といふものなり出たりとて、…ほぎ歌よみてまゐらす。"長唄"
"反歌"ながはまや八重さかえたる麦のほに |
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麦藁 |
<御伽物語 |
乃ち麦稈むぎわらにて柄鞘をこしらへ、都に上らばやと |
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麦秋 |
<仮名手本忠臣蔵6> |
在所はどこかも麦秋時分で急がしい |
||||
麦飯 |
<著聞集16> |
麦飯に鰯あわせて煮て、ただ今進すべらむ |
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麦笛 |
<山家集9> |
うなゐ子がすさみに鳴らす麦笛の声におどろく夏のひぐらし |
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麦焦 |
<飲食狂歌合》 |
塩なくて砂糖もきかぬ麦こがし胸のにえ茶にかきくどけども |
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麦餅 |
<天治字鏡12-32》 |
索餅、牟義縄 |
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<徘句》 |
行く駒の |
松尾 |
麦の穂や |
松尾 |
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麦の穂を |
芭蕉 |
麦生えて |
0% |
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麦秋や |
与謝 |
狐火や |
与謝 |
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若葉して |
蕪村 |
長旅や |
蕪村 |
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麦蒔きや |
蕪村 |
辻堂に |
蕪村 |
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麦刈りに |
蕪村 |
たび芝居 |
蕪村 |
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麦に菜に |
小林 |
黒い穂も |
小林 |
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麦秋や |
一茶 |
麦秋や |
一茶 |
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麦熟れて |
中村 |
麦踏や |
西山 |
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進み来し |
高野 |
麦を踏む子の悲しみを父は知らず |
加糖 |
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白飯より |
水木 |
麦蒔きて |
水木 |
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<倭名抄 |
麦類、麦、牟岐、今按、大小麦之総名也 |
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<礼月令> |
「礼記」漢ー鄭玄 |
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<和漢三才図会> |
麦刈 |
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<春泥句集> |
麦の音 |
[用途]
[子実]
食用 大麦:日本では押麦としたものを炊いて麦飯とする。欧米では乾焼してオートミルにして食用。加工品では、味噌、醤油、飴、ビール等。
小麦:挽いて小麦とし、パン、うどん、マカロニなどのめん類。菓子の生地、正麩の原料、アミノ酸原料、ビール、
[全草]
青刈りして牛・馬の飼料。繊維素が豊富なため最近健康食品として注目。
[稈]
麦藁は帽子などの細工物。屋根葺材。
[麦角]
ライ麦なとに麦角菌Claviceps
purpureaが寄生。エルゴトキシン等の麦角アルカロイド(子宮収縮作用)
[統計]
世界の穀類の収穫量(1971)
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コムギ |
オオムギ |
アイムギ |
エンパク |
イネ |
トウモロコシ |
アワ・キビ・モロコシ |
栽培面積 |
217.2 |
82.2 |
19.7 |
31.2 |
134.9 |
112.9 |
113.6 |
収穫量 |
307.4 |
152.4 |
30.9 |
57.1 |
307.4 |
307.8 |
101.0 |
麦角とLSD
麦角(ergot)というのは、麦角菌の寄生によるもので、ライ麦などの麦が感染すると、種実が膨れてきて始めは緑色であるが後に黒く割れてくる。欧州では麦が主食であったから、この麦角は恐怖の対象であった。それは、麦角の混じった小麦粉から造ったパンを食べた人は、つぎつぎと手足が犯される奇病を被ったからである。初期症状は四肢に強い熱を感ずるところから、聖アントニーの火St.Anthony’sfureと呼ばれていた。古い記録として、紀元前600年のアッシリアの粘土板に警告が書いてあるという。中世の教会記録では1581~1928の長きに亙って記述がある。この病気は、まず手足の末梢血管が収縮して血行を妨げ、やがて黒ずんで、ついに壊疽を起こし腐ってしまうのであり、多数の犠牲者が出た。これは麦角に起因するものであることは知られていた。ヨーロッパの助産婦は、麦角が子宮を収縮させることから、分娩の臨床に応用し、また堕胎に悪用した。科学が進歩して顕微鏡が発明されると、麦角は子嚢菌の一種バッカクキンClaviceps
purpureaによるものであることが判明した。
麦角から最初(1875)にM.C.Tanretによってアルカロイド–エルゴチニンergotinineが結晶として単離された。しかし、これは子宮収縮作用はなく、次に(1907)G,Barger.,F.H.Carrは活性アルカロイド–エルゴトキシンergotoxinを分離した。これは現在、エルゴクリスチンergocristineやエルゴコルニンergocornine等の混合物であると判って、此れらを総合して麦角アルカロイドと言っている。麦角アルカロイドの共通の母核となっているリゼルグ酸の骨格部分をエルゴリン環ergolinr-ringという。
エルゴリン構造をした化合物は、ヒルガオ科の植物Ipomoea
violacea.,Turbina
cotymbosaの種子にもその存在が確認されていて、これはメキシコでオロリカイololiuqui
と称する幻覚剤に用いている。R.E.Schultes.,A.Hofmann教授は1979年に、麦角アルカロイドの母核であるリゼルグ酸からLSD(Lyserg
S〓ure
Diethylamid
の頭文字をとる)という薬物を半合成した。この化合物は、モルヒネおよびその誘導体のヘロイン、コカイン、エフェドリン誘導体からの覚醒剤ヒロポン、大麻
と共に麻薬として、一般人の所持・使用・販売が取り締まられている。
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|
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エルゴタミン |
R1=CH3, |
リゼルグ酸 |
R=OH |
エルゴクリスチン |
R1=CH(CH3)2, |
LSD |
R=N(CH2CH3)2 |
エルゴコルニン |
R1=R2=CH(CH3)2 |
エルギン |
R=NH2 |
Plant
of the
Goodsにあげられている幻覚剤
① |
Amanita |
② |
Atropa |
③ |
Cannabis |
④ |
Claviceps |
⑤ |
Datura |
⑥ |
Tabernathe |
⑦ |
Anadenanthrera |
⑧ |
Banisteriopsis |
⑨ |
Brugmansia |
⑩ |
Lophophora |
⑪ |
Conocybe,Panaeolus,Psilocybe,Stropharia |
⑫ |
Trichocereus |
⑬ |
Ipomoea |
⑭ |
Virola |
穀物類の栄養価
品名 |
エネルギー |
水分 |
蛋白質 |
脂質 |
炭水化物 |
アマンランサス |
358 |
13.5 |
12.7 |
6.0 |
64.9 |
あわ(精白粒) |
364 |
12.5 |
10.5 |
2.7 |
73.1 |
えんぱく |
380 |
10.0 |
13.7 |
5.7 |
69.1 |
おおむぎ(押麦) |
340 |
14.0 |
6.2 |
1.3 |
77.8 |
きび(精白粒) |
356 |
14.0 |
10.6 |
1.7 |
73.1 |
小麦粉 |
368 |
14.0 |
8.0 |
1.7 |
75.9 |
玄米 |
350 |
15.5 |
6.8 |
2.7 |
73.8 |
精白米 |
356 |
15.5 |
6.1 |
0.9 |
77.1 |
そば粉 |
360 |
13.5 |
10.2 |
2.7 |
71.6 |
とうもろこし |
363 |
14.0 |
8.3 |
4.0 |
72.4 |
はとむぎ |
360 |
13.0 |
13.3 |
1.3 |
72.7 |
ひえ |
367 |
13.1 |
9.7 |
3.7 |
72.4 |
ライ麦(全粒粉) |
334 |
12.5 |
12.7 |
2.7 |
70.7 |